レザーのショールームを訪れていたとき。
棚の片隅に、小さなパーツが箱に収められていました。
一見すると、どこにでもある金属のクリップのようなかたち。
けれど手に取ると、そのひとつひとつが革で包まれていることに気づきます。
薄く漉いた革を、金属のリングに巻いていく。
工程の一部には機械が用いられながらも、
最終的な仕上げは、職人の手によって整えられています。
革の厚みや硬さ、わずかな差異が、そのまま表情として現れます。
完成したリングには、強い主張はありません。
均一ではない、静かな揺らぎがあります。
その佇まいに惹かれ、VU PRODUCTの一部に取り入れています。
目立たない部分にも、素材と手仕事の感覚を残したいと考えています。
小さなディテールですが、
素材との距離を近づけるための要素のひとつとして位置づけています。
大・中・小・ごく小の4つのサイズで展開し、用途を限定せず、
使い方をふと想像してしまうような余白も、このディテールに含まれています。